とよだの腹
巨星、去る   いや 改題 「カリスマに引導を渡した男」
いくつかの引退報道があった

すまん 今回書きたいのは北島康介の方ではない
セブン&アイ HD の鈴木敏文氏の方である

便利屋としてではなく インフラとしての「コンビニ」を創り上げた御仁である


人物を評価する時 オイラが一番 評価軸に置くのは「文化を創り上げたヒト」である
その点で 経済界において この鈴木氏と 小倉昌男氏(ヤマト運輸・故人)は
オイラの中での「巨星」である
素直に 凄い と思う


いや 経済界には 巨星は何人もおられた
代表的なお方は 松下幸之助翁であろうし ソニーの井深・盛田 ホンダの本田・藤沢・・・
明治まで振り返れば 岩崎弥太郎や渋沢栄一 現在なら孫正義や柳井正 稲盛和夫なのかもしらん


小売・流通業に視点を移す

オイラ まだ58年しか生きてはおらんが ガキの頃の小売の頂点は「三越」であった
ただ デパートが頂点の時代は 鬼才・中内功(ダイエー)の出現によって スーパーに取って代わられる

中内は凄かったなぁ
流通革命・価格破壊をうたい 価格はメーカーではなく消費者(流通)が決める と
松下幸之助と大喧嘩を始める

どっちの言い分も正しいと思うし 理が通っている と思う
誰が どう やるか   それだけの違いである気がする

マーケット・イン と プロダクト・アウト 
マーケット・インが正義でプロダクト・アウトが悪とは思わない
証拠にプロダクト・アウトの最たる商品 ジョブズの「iphone」や「ipad」は 
あれだけ市場を熱狂させたではないか

文化を創ったヤツ そいつこそが強いんである



話を戻す

オイラが就職しようとしていた時期 最も輝いていたのは 西武の堤兄弟である
異母兄弟のこの二人にはいろんなドラマがあってな

弟の義明氏は鉄道グループを率いていてな ライオンズまで買収しやがった
兄の清二氏は流通でな 西武デパートを一流デパートにのし上げたかと思えば
前述の中内氏とは ダイエーVS西友 でスーパー戦争をするし 何よりパルコである

東急の五島昇氏とのケンカも面白かった
東急の牙城の渋谷に乱入し パルコをもって 当時「公園通り」は日本で一番オシャレな通りにしたしなぁ
(今は109の方が強かろうが)
東急ハンズとロフトの争いも面白かったしなぁ

ダイエーとのケンカといえば ライオンズの西武に対して ダイエーはホークスを買収した(現在はソフトバンク)

いや いいのである
優秀な経営者たちの大喧嘩は 市場を経済を活性化させてくれる ワクワクする
やってるほうも見ている方も 楽しかったんではなかろうか


スーパーが頂点を極めるなか 徐々に勢いを増し 取って代わったのが そう「コンビニ」である

大学に入り上京した頃 友人宅に深夜泊りに行った
何か食い物・飲み物でも調達したかったが なんせ夜遅い 諦めていたが 友人がふっと
「とよだ 良い店があるんだ」とか言う
駅から友人宅へ行く途中 夜の10時過ぎ 煌々と電気がついている店があるではないか
「この店 11時までやってるんだ」  ・・・そう それがセブン・イレブンとの初対面であった
(当初は今のような24時間体制ではなく 午前7時から午後11時 セブン〜イレブン であった)

物心着いた時から コンビニや宅急便があった 若い世代の方には分かりにくいかも知れぬ
我々 オッサンたちは 新しい文化が生まれ 発展し 栄華を極めるに至るさまを
リアルタイムで見てきたんでな

全国津々浦々 今の日本人にコンビニのない生活は考えられない
鈴木敏文は 日本中に超弩級の「インフラ」を作り上げた天才なのである

スーパーの3巨頭 ダイエーと西友とヨーカ堂 それぞれに大喧嘩の末 素敵な生活環境を創ってくれた
(ダイエーはセブンに対抗してローソンを作った)


しかし その天才たちの末期は決して満帆ではなかった
中内も堤も失意のうちに表舞台から消えた 鈴木だけが残ってカリスマと呼ばれるようになっていく
血縁の後継者は決して「天才」ではなかったからだ
(天才が天才を生む確率って 凡才が天才を生む確率と大差ないってことだ)
(その点から見ると 豊田章男氏は凄いなぁ 創業者一族でありながらカリスマ性を持ち続けている
 トヨタって会社は番頭さんにも天才が多かったってことか)


今回 鈴木氏が引退を決意した裏には後継者問題があったって面白可笑しく書いてあるけどなぁ
無念だろうなぁ 彼が一番嫌う「論理的ではない」問題だからなぁ
鈴木氏が老いてボケたのか 真実ではなくって海外投資家がでっち上げたのか ようわからんが・・・




すまん 鈴木敏文は凄い のリスペクトの思いから ついついダラダラと駄文を重ねてしまったが
実はここまでが今日の前段である

本論はここから


かの天才カリスマ経営者 鈴木敏文に 引導を渡した人物 に ついてである
ニュースや新聞では 小さくしか扱ってないので(それでも扱ってはいるが)みなさんピンとこないだろうが
オイラには あぁ と すぐ光景が目に浮かんだ人物がいる

  伊藤邦雄氏 (一橋大大学院 特任教授) である

会計学の大家 企業価値の大家 ROE経営の提唱者  ・・・う〜ん 何と紹介すればいいかな
(あの辛口の日刊ゲンダイが つい先日の紙面で 「社外取締役の東の横綱」と評価していたが・・・)

オイラ 不思議なご縁で 氏に数ヶ月間(1年弱)師事したことがある
退職した会社で 幹部候補生を育てるとかいう研修というかフォーラムがあってな
オイラ イヤだイヤだ って言ってたんだが出席させられてなぁ
そこで氏と出会った

ハッキリ言って オイラと伊藤教授とでは企業経営の哲学が 全く違う
ただ 数回お話しして よくよく分かったことがある

  この人は 本物 である

頭はすこぶる良い(いやプータローのオイラがこんな表現使うと失礼極まりないのだが)
ただ 頭でっかちではない いろんな企業のいろんな階層の方々といろんなお話をされていて
裏付けの知識・見識はハンパない
我々 若造の話もきちんと聞いてくださる

だから 論理に一本スジが通っている それも ぶっといスジである
哲学は違えど 彼の発言は 極めて「正論」である オイラごときの哲学では歯が立たない

オイラが 行きたくなかったフォーラムに参加し続けた理由 そのひとつに
「伊藤邦雄をギャフンと言わせてやる」という 実にガキっぽい野望があったのは 恥ずかしながら本当である

毎月毎月 伊藤邦雄に戦いを挑み続けて そして毎回 木っ端微塵に粉砕させられてきた

彼に粉砕されるのは楽しかったなぁ
伊藤氏からしたら迷惑だろうが 彼の「本物」に魅入られたガキなんでなぁ 
勝手に彼のことを「師」と崇めておる 
オイラ クソ生意気なんで 哲学は残念ながら変えられんが 
哲学が違う方を「師」とお呼びしても 法律にはふれんだろう 許してもらおう



その 伊藤邦雄氏は 10数社の企業の社外取締役を務められているそうだが そのうちのひとつが
セブン&アイ HD であった

そこで 氏は 指名・報酬委員会
(株式会社の中には委員会設置会社ちゅうのがあってな 会社法で勉強してみてくれ)
の委員長をしておられてな

鈴木会長が 井阪社長の解任をその委員会に はかったそうである
はかった って言ってもなぁ 鈴木さんは天皇だしなぁ 日本を代表するカリスマだしなぁ
HDを完全統治してたんで 誰も反対するわけなかったんだ 今までは・・・


 だが そこで 伊藤邦雄は「最高益を続けている社長の解任はスジが通らない!」と 言い放った


今回の鈴木さんの引退劇は このひと言が全てじゃなかったんだろうか



鈴木敏文氏にとっては断腸の念だろうがなぁ 
そのことが かえって セブン&アイ にはガバナンスが効いている との評価に繋がり株価は上がった

「カリスマ」に物申す「本物」   

凄いなぁ その委員会 見てみたかったなぁ


鈴木敏文は 伊藤さんのおかげで 堤や中内と違って晩節を汚さず退場できるのかもしれない
天皇と呼ばれた男 に 臆せずに スジを通す伊藤邦雄は やっぱり 凄いと思う


でもね 伊藤先生

オイラやっぱり 
セブン&アイの投資家評価がどうなろうと 今後おかしくなって鈴木さんが晩節を汚そうと
日本人の生活を変えた天才 カリスマ経営者・鈴木敏文が 死ぬまで暴れまくってくれるのを見たかった

先生とは 哲学が違うようです



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